Tue

03

Apr

2007

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あいにくの雨でしたが、とある業界団体の見学会で、表参道ヒルズを見学することができました。見学と言っても既にオープンしている施設ですが、11時の開店前に中を見ることができじっくりと見学をすることができました。いわずと知れた著名な建築家の安藤忠雄が参画していたことでも話題を集めましたが、超高層商業ビルの象徴のような六本木ヒルズと同じ森ビルの建物とは思えない目立たない建物でもあります。


表参道も原宿も自分には既に無縁な街というイメージでしたが、久し振りにきた表参道は大型のブランドショップが多くなった気がします(前からかも知れませんが)。その中で表参道ヒルズは特に目立つ感じもないのですが、中に入ると驚くことに地下階まである吹き抜けと、なんとその吹き抜けを囲むスロープを歩くことで上階まで辿りついてしまう構成です。指向性のスピーカーや照明など、さまざまな演習装置が売りでもあるようですが、一番の演出装置がこの空間に一体性と連続性を感じさせる「スパイラル・スロープ」そのものに尽きる!と感嘆してしまいました。

安藤氏も語っているように、同潤会アパートの再生表参道のけやき並木との調和が主眼らしいのですが、こちらも見事に体現されている建物だなと感じざるを得ませんでした。

自分の家の目の前もけやき並木なのですが、春→夏→秋→冬と見事に姿を変える木です。自宅は2階なのですが、けやきは大きい木なので2階でもまだ目線が上に向かう位ですので、表参道ヒルズの新同潤会アパートの5、6階位で、同じ目線でけやき並木を楽しめるというのも納得がいきます。

ということで、日本のみならず世界で注目を集めている建築家である安藤忠雄の作品を、自分のレベルでも実感できてしまいましたので、貴重な見学会となりました。おちとしては、自分の職種でもある設備設計エンジニアや構造のエンジニアにとっては、梁の構成や天井の納まりなど非常に難しそうな気配が感じられ、実際に仕事に携われても並の苦労では済まないな?と感じ入る建物でもありました。

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・このように吹き抜けの周りの回廊はスロープとなっており、歩いているだけで下階から上階にまでいつの間にか辿りついてしまいます。テナントも真横から見るとこのとおり坂道に建っているように、斜めの道路との段差になっているのがわかります。一部はどうしても段差が解消できないようで、トラロープ処理となっていたのが残念というか現実的というか。

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・施設内のサインは半分は地下階ということもあり、すべて照明板で明るくなっています。が、大きさは目立ちすぎない程度ということもあり、小さく感じるかも知れません。吹き抜けで見渡せるため、あまりサインは要らないのかも知れませんが。開店直後の吹き抜けの感じですが、こんな感じにお客さんがスロープを歩くだけで、立体的な空間も平面的な感覚で楽しめてしまうのでしょう。ひたすら感心してしまいました。

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・入口の大型サインは時間によって色や内容が変化してます。シンボルのロゴも漢字がうまくマッチしていて、いい感じのデザインです。


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