Wed

28

Mar

2007

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図書館で「10年後の日本」という本を借りてきて読んでみました。先日に買って読んでみた「2010年の日本」と似たような題名で似たようなテーマな感じがしたのですが、読んでみるとこちらの方がより具体的で分かり易い印象でした。章建てがテーマ別でかつ身近な日本社会の話題に始まり、地球温暖化のテーマなどもあり、章ごとにわかりやすい構成だと思います。加えて、書籍の内容も客観的データを踏まえつつ具体的に10年後の日本社会を記述してあるため、メッセージが非常に伝わりやすい本で面白いと思います。

日本の論点」という文藝春秋の年刊誌から出版された本なのですが、「日本の論点」という書籍自体を初めて知りました。今回の書籍の内容から考えると、「日本の論点」も読んでみたい気がしました。


本の内容としては全体として日本の未来は明るくない的な話なのですが、確かに昨今のグローバル化とハイスピードな変化に日本社会が今まで対応できてきなかったのは事実なのでしょう。それを踏まえて10年後の日本を少しでも良いものにするための、いわば警告(啓蒙?)的な趣旨もあるのでしょうが、日本のみならず地球温暖化やグローバリズムなどは、なんとも今後の世界が良い方向に向かうとは思えない感じもします。

本の中で印象的だったのは、団塊世代の退職問題やバブル入社期の社員リストラ、年金財政の破綻など世代間抗争の激化を予見していますが、これは自分も肌身で感じることではあります。かくいう自分は団塊ジュニアでかつバブル崩壊後の就職氷河期経験者なので、今までもこれからも悲観的な社会であろう現実は理解しつつも楽観的に生きていくしかないという心情です。

本としての感想は、最後に別の章建てで全体の総括などがあれば良かったのではと思います。編集部としての意見やまとめみたいな内容に興味がありますので。


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