Thu

21

Apr

2011

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飛行機の中で観た映画の一つですが、英語字幕しかなく日本でも未公開の映画のようです。前に話題になった「第9地区」と似た設定ですが、南米(メキシコ?)に既にタコみたいな巨大な宇宙生物が繁殖してしまった地区があって、そこから主人公であるジャーナリストが上司の娘をアメリカに連れ戻す逃避行の中で、ちらほらと巨大エイリアンの影が見え隠れするという構成です。実際の宇宙人は単なるタコのお化けみたいなものなのですが、それを怖いもの見たさでなかなか出さず(ラストのシーンまでははっきりと全ては出てこない)アメリカに逃げ帰るべくメキシコの危険地帯を通過する際の心理描写や、エイリアンと共存せざるを得なくなったメキシコの貧しい地域の描写などで全編のほとんどが構成されます。それでもきちんとラストまで引っ張る筋立ては大したものです。

ラスト近くでアメリカ国境に建てられている万里の長城の巨大版みたいな、隔離壁やそれでもアメリカの国境内に巨大タコ生物が侵入してしまってきていることを示唆する描写は、未来の地球がタコ生物に覆われてしまうのではないかという暗澹たる恐怖を感じます。なんだかたかがタコのお化けなのだから、もっと効率のよい退治方法がないのかと思ってしまいますが、実際にはちまちまと退治しているうちに、それを見に来る人が居たりそれで食べる人が出てきたりだのと、たくましいといえばそれまでですが、宇宙生物すら生活の一部になってしまうのですかね。。。

エンディングと冒頭のシーンがデジャブみたいに繋がる感じがあるのですが、その解釈を巡って意見が交わされているようです。個人的には宇宙生物が地球に馴染んで(しかも繁殖までしてしまう)居ついてしまうという可能性に、非現実的ながらもそこが一番怖かったですね。科学的に考えると!?地球の環境は重力も含めて宇宙の標準でもないのでしょうから、そう簡単に宇宙の生物が繁殖するわけもないと思うのですが、そこんところはどうなんでしょうかね。
(動画)YouTubeにあったオフィシャルの予告です。


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