Fri
30
Oct
2020
少し前にDIY関連でネットサーフィンをしていた時に、水道などの設備配管でお馴染みのガス管でパイプハンガーを自作している例を結構見つけました。今回のヨーロッパの借家のフラットは、自室にクローゼットがなく、かと言ってわざわざ既製家具を購入するのも勿体ないなと躊躇していたので、そのうち自作できればなと思っていたところでした。しかも、私の部屋は最上階のフラットの屋根が斜めになっているせいもあり、既存家具だと高さが収まらずに適当なのが見つからないという点もありました。そんなことで、お馴染みのホームセンター(いつもながら3ブランドで一番フィットするLeroy-Merlinですが)で見かけたものを購入して、とにかくも組んでみることにしました。
ガス管は仕事柄、見慣れているというかすっかり馴染みがあるのですが、一応、業界用語ですので簡単に説明しておきますと、正式名称?は配管用炭素鋼鋼管(SGP)であり、主に白ガス管と黒ガス管がありまして、白ガス管は亜鉛メッキ(どぶ漬け)で保護されておりその名の通り外観もメッキで白(というか銀ですが)なので白ガス管、黒ガス管は素地の鋼管のままですので黒っぽい外観のため黒ガス管という呼び名になっています(設備業界であればさすがに空で言えますが)。当然、白ガス管の方が若干高い(はず)なのですが、ホームセンターレベルであれば好みでどちらを買っても大差のない値段差です。むしろインテリアとして組むパイプハンガーなので、完全に外観の好み(色と質感)で選ぶことになります。ということで、私は黒ガス管で組むことにしたのですが、前述の通りメッキで保護されている白ガス管と違い、素地のままですのでこちらで売っている黒ガス管は錆止め保護?のためなのか表面にタール油分がふんだんに塗りたくられています(ここら辺、恥ずかしながらよく分かっていませんでした)。ですので衣服を引っかけるハンガーにするためには、この油分を丁寧にふき取って中性洗剤などで拭っておく処置が必須になりました。それでも、インテリア的には黒ガス管の渋い黒色の方が結果としては良かったのかと思います。手間は増えてしまいますが。。。
今回は狭い自室の更に低い傾斜屋根の下に設置したかった(当初は)ので、ガス管だけで自立する最低限の簡易なパイプハンガーとしてみました。そのため、高さは1mの直管に適宜、短管(ねじ切り済みの短管としては10cm,20cm,50cmの品揃えで売っていました)を組み合わせる方針とし、幅は50cmの短管2本で組むことにしてみました。土台の足は90度エルボにねじ込みブッシングを入れて、更に床への傷防止に厚めのフェルトを両面テープで貼り付けています。あとは適当にチーズを組み合わせていけば完了という感じだったのですが、途中までくみ上げてみて発覚したのが、冷静に考えると当たり前なのですが、あくまで業務用の配管としてねじ切りがされているので、どちらの端のネジも同じく右回しで締まっていきます。ということは、どこかで組み合わせるときに交互にねじ回しが出来なくなるということに途中で気付いてしまいました。
そんなこともあり後日に再度、同じホームセンターを訪れて上下のパーツを組み合わせる重要なパーツであるユニオン(今回は水道配管用の片側ユニオンにしました)を購入しました。こういった用途外でねじ切り配管を使う場合には、どこかでパーツ同士を組み合わせる必要がでてきます。そのため、同じ右回しで接続する配管部材を箱型で組み合わせる場合には、ユニオンのような部材が必須になります。ここら辺は、実際の配管を転用しているので、それっぽくもありますがつい忘れがちでした。そして、今回のこのガス管パイプハンガーで絶対に入れ込みたかったのが、アクセサリーを引っ掛けるためのバルブの入れ込みです。これも当然ですが本物のバルブを組みつけたのですが、味のある丸型ハンドルは見つからず、片棒ハンドルで妥協しましたが、結果的には棒状の方がベルトや帽子などを引っ掛けるのには便利でしたので、良かったです。
そんなこんなで、結果的に購入に要した材料費(全て税込み)は下記のような感じになりました。
黒ガス管部材(全て3/4インチサイズ) | 単価 | 数量 | 合計 |
直管100cm(両端ネジ切済み) | 19.99zl | 2 | 39.98zl |
直管50cm(両端ネジ切済み) | 19.99zl | 2 | 39.98zl |
直管20cm(両端ネジ切済み) | 8.79zl | 6 | 52.74zl |
直管10cm(両端ネジ切済み) | 6.19zl | 4 | 24.76zl |
90度エルボ | 4.39zl | 6 | 26.34zl |
チーズ | 4.50zl | 4 | 18.00zl |
ブッシング | 3.25zl | 6 | 19.50zl |
ソケット | 3.10zl | 2 | 6.20zl |
片側ユニオン(黄銅製) | 6.57zl | 2 | 13.14zl |
ボールバルブ(黄銅製) | 16.49zl | 2 | 32.98zl |
フェルト | 少々 | ||
総計 | 273.62zl |
以上で、材料費は273.62zl(日本円で約7,380円)ということになりました。ここら辺は、日本の通販を検索してみると似たようなシェイプと幅のパイプハンガーは、下手をすると1,000円以下で購入できてしまいます。しかしながら、一応、業務用の本物のガス管で組み上げていますし、耐荷重もそれなりにあるということで(実際には別に耐荷重は要らないのですけども)、比較対象をアンティークのガス管パイプハンガーとしてみると、下記のような8,000円弱の似たような商品が見つかりました。
結果的に似たような実費で組み上げることができましたが、イミテーションのアンティークパイプハンガーよりかは実用的でしっかりしている(はず!)と思います。何より実際のバルブと配管材を組み合わせていますので、それだけでもちょっと嬉しい気持ちにはさせてくれます。組み上げてみて、改良点として思ったのは、直管で組んだ100cmの部分を50cmに分割して、更にバルブで組み合わせると、アクセサリーを掛ける場所が増えたのかな(ただし、その分だけ材料費もあがりますし、何故か100cmと50cmの値段が一緒なので、割高になりますが)とは思います。
最初は斜め屋根の下の隅に縦置きで設置しようかと思いましたが、やはり自分で作ったということもあり眺めていたいため結局、既製品のパイプラックを片付けた後の一等地!に横に置いてみることにしました。DIYというほどの内容ではありませんが、やはり自分で好みのものを作って使うという楽しみはなかなか得難いものです。
バルブのアクセサリー掛けとラック下のデッドスペースは前に自作しておいたMDF箱にバックを入れて、しばらくはこのレイアウトで使ってみようかと思います!
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