Tue
31
Jan
2023
三体著者の劉慈欣氏の短編集の「流浪地球」を読了しました。三体はコロナ禍だったこともあり、最初の巻以外はKindleで読み進めていたのですが、劉慈欣氏の書籍は保存版!にしたいため、この「流浪地球」も日本から通販で購入しました。そんなこともあり、出版から大分経っての読了でしたが、もう感想もないほど満足でしょうか。表題作の「流浪地球」から収録されていますが、本当にスケールが大きい中に人物描写が上手く入っていて、そして物語の顛末は最後まで気が抜けないという、「三体」のエンターテインメント性が紛れもない氏の才能だということが改めて実感できる短編集です。
6編収録されている本著のどれも甲乙つけがたい作品ですが、敢えて選ぶとすると表題の「流浪地球」は傑作ですので、さておき残りの5編の中からだとやはり「中国太陽」が近未来の宇宙産業を描写しているようで感慨深いです。現実の世界も、早くも宇宙は宇宙飛行士だけのものではなくなりつつありますが、本当に近い将来には専門スキルを持った普通のエンジニアこそ宇宙に需要がある世界がもうすぐ見えているような気もします。そんな世界を先取りしてこんな素敵な作品に出来る氏の発想力というか、まあ素晴らしいですね。
もう一遍は最後に収録されている「山」なのですが、どこかでも境遇の違う異星人から見た宇宙観を一つのたとえ話?的に引用しつつ、氏の考える宇宙観を記述していることろは溜息がでると同時に、視点の違う宇宙観の凄さとそれをこういった短編で提示してくれるところに凄さがあるのでしょうか。
この流浪地球ですが、なんと既に映像化されており、2019年に公開されたそうで今はNetflixで視聴できます。2月に飛行機に乗る機会にこれは必ず観たいと思います。設定は原作と同じ地球を宇宙船と見立てて太陽系を離脱するというところは同じのようですが、内容は最初の木星のスイングバイの危機を救うということで、原作の短編集の第一部みたいな位置づけでしょうか。
同時刊行された「老神介護」という作品も取り寄せ中なのですが、手に取る日が待ち遠しいです!
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