技術士【衛生工学部門】合格のツボ!
9.口頭試験本番
口頭試験はご存知の通り、技術士試験の聖地!とも言える渋谷のフォーラム8で実施されました。私の場合は当時は海外駐在(フィリピン)でしたので、別件で戻っていた(その時に前述の口頭試験模擬も実施)翌週に1日空けて日本にとんぼ返りしたというスケジュールでしたが、試験日が12月6日(土)でしたので、2日前の木曜日の便で戻りそのまま渋谷駅前のビジネスホテルに宿泊していました。そのため試験前日は丸1日ホテルに滞在している時間がありましたので、直前の復習を実施しつつも食事の際に外出したついでにフォーラム8のビルまで下見を兼ねて歩いて見に行ってみました。今回はたまたま筆記試験会場とも同じでしたので、渋谷に宿泊するというシチュエーションでなければ改めて下見をしたのか分かりませんが、実際には夏と冬ではコンディションも違いますし、筆記試験から半年程度経過もしています。何より筆記試験と同じく、試験直前となると緊張も大きく気持ちの余裕もなくなりますので、息抜きも兼ねて時間の許す限りは直前の下見はされる方が良いのかと思います。
そして試験当日は、私の面接時間は午後の14時20分から40分まで(20分間)という時刻指定だったのですが、午後まで渋谷のホテルにいてもやることもなかったので、朝食を済ませた後に、本番と同じ紺色のスーツとネクタイを締めてフォーラム8まで行き早々に受付を済ませてしまった記憶があります。覚えている限りではその後に一旦、指定された控室に入ったような記憶がありますが、他の方の色々な体験記にもあるように控室の中の一種異様な緊張感の雰囲気(私自身もその雰囲気を醸し出している張本人の一人ではあったのですが)にいたたまれず、その後にまたホテルに戻って更に息抜きをした記憶があります。それでも面接開始時刻の1時間位前にはフォーラム8の控室に再び戻って、緊張感が醸し出される中で、じっと面接本番の時間が来るのを待っていたという状態でした。そして10分前には自分の試験室の部屋の前に行き、係員の方の指示に従って部屋の前の椅子に座って待ちます。記憶が曖昧ですが、一人で待っていたと思います。
そして待つこと10分もなかったのでしょうが、前の方が退出した後、呼ばれるまでの1,2分、緊張がピークに達していた頃に名前を呼ばれて部屋に入ります。ここら辺は定石ですが、試験番号と名前を述べてから、試験管の方に促されるまでは着席しないという感じですが、もう記憶はほとんどない状態で覚えていません。
そのような感じで始まった口頭試験の本番でしたが、ただでさえ上がり症で緊張しやすい体質でしたが、本当に人生でも記憶に残るくらい緊張しました。口頭試験の内容についても今となっては色々と思い出があるのですが、一番大きいのは緊張のあまりですが、冒頭の質問が全く頭に入ってこなかったせいか、本来は提出した体験論文の内容を説明するところを何故か別の物件の内容を説明し始めてしまったことでしょうか。一通り説明しきってしまったはずですが、それでもメインの試験官の方が優しく問い直ししてくださって、改めて本来の体験論文の内容を説明しなおすことが出来てことなきを得ました。
実際のところどこかのサイトの情報にも書かれていたように、ケースによっては筆記試験の採点官が口頭試験の試験官なのかも知れませんが、私の場合に限らず通常はその通りなのかどうかも知る由もないことかとは思います。
試験の内容は下記の再現メモを参照いただくとして、私の部門である衛生工学部門の空調については、受からせるための試験!?のような印象でした。実際に口頭試験の合格率をみた限りでは、私の部門で口頭試験で落ちた方は皆無だったようです。
技術士二次試験―口頭試験再現
試験後にとある人から技術士の口頭試験は人物確認試験だと言う話も聞きましたが、あたり前ですがきちんと覚えておくべき内容ときちんとした受け答えが出来てるのが前提でしょうから、仮に十分な対策をせずに臨んでいれば確実に落ちたのは間違いないでしょう。逆説的には、十分かつきちんとした対策をした結果、口頭試験の内容そのものはさておき、口頭試験本番での受け答えが落ち着いて出来る事で合格に至れるのだとも言えるのではないでしょうか。
口頭試験後から合格発表までは、私の場合は12月の初旬が口頭試験でしたので、翌年の2015年3月2日の合否発表日まで丸2ヶ月以上ありました。当然のことですが口頭試験は初めての経験でしたし、どうしてもネガティブな想像が先行してしまうので、過去の口頭試験の合格率を差し引いてもなかなか安心した日々ということにはなり得ません。年が明けて3月2日の発表日の前日は筆記試験の発表日以上に、ほとんど寝ないで技術士会のサイト更新を待っていた記憶があります。
・試験官の質問は落ち着いてよく聞いて(理解して)から回答すること
・緊張することを前提に試問には空で回答できる状態に持っていくこと
ディスカッション
16件のコメントがあります
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あかとら
thosoda様
ご無沙汰しております。
衛生工学部門受験の際にお世話になりました。あかとらです。この度,総合技術監理部門に合格することができました。
ありがとうございました。
衛生工学部門の受験時から総合技術監理部門までは
必ず取得したいと考えており,ようやくたどり着くことが出来ました。数少ない,衛生工学部門の情報を提供頂き誠に感謝しております。
これからも継続研鑽を行い,社会に貢献できる技術士を目指したいと考えます。
本当にありがとうございました。 -
goodhorse
はじめまして。
数少ない衛生工学部門の貴重な情報をありがとうございます。技術士は自分とは縁の無い資格とばかり思っておりましたが、
受験を志してから幾度となくHPを拝見しておりました。
お陰様で何とかR3年度の口頭試験を受験できることになりました。久しぶりに訪問しましたら口頭試験対策以降の記事も作成頂いており
大変感激しております。
お忙しい中の作業に感謝致します。
これを励みにもうひと踏ん張り頑張りたいと思います。 -
tami
はじめまして、技術士試験の勉強をこれからはじめたいと思っているものです。デジタル技術ノートのサンプルファイルの公開はすでに取り止めてしまいましたでしょうか。可能であれば参考にしたいため、再アップロードをお願いしたいです。どうぞよろしくお願い致します。
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あかとら
thosoda様
お世話になっております。
衛生工学部門(建築物環境衛生管理)に合格することができました。
ありがとうございます。
情報が少なく合格率の低い衛生工学部門(空気調和)の
情報をご提供頂き誠にありがとうございます。
大変励みになり、勉強方法についてとても参考にさせて頂きました。
初めて本サイトを拝見した年には一発合格のツボが絶版でしたが
本年度にリニューアルされ再版されたことも幸運だったと思います。私が参考にさせて頂いた勉強方法は以下になります。
1.技術ノート作成
キーワードをピックアップし、
キーワードに対する概要、課題、解決策、リスク、将来展望をまとめる
ワードで技術ノートのソースを作成し、両面印刷、ルーズリーフで整理
1)専門科目のキーワードは
学会誌(空気調和・衛生工学会、建築設備士)
設備計画設計の実務の知識(空気調和設備、給排水衛生設備)を参考
2)空気調和・衛生工学会はⅠ問題、Ⅲ問題対策
最新技術やトラブル報告、業界の現状
3)建築設備士は竣工フラッシュの記事により
Ⅱ問題に対する、具体的な建築物計画設計を学ぶ
4)衛生工学部門全体のキーワード
社会や世界が直面するビッグワードを技術ノートにまとめる
衛生工学部門のワード
COP21、SDGs、Society5.0、ZEB、ICT,BIM、CASBEE
労働人口減少、老朽化対策、BCP などなど
2.音読とリスニング
技術ノートの内容や記述解答事例をICレコーダに録音
PCで編集、iPhoneオーディオブック変換、倍速再生
3.技術ノートの刷り込み
技術ノートを常に持ち歩き、青マジックと緑蛍光ペンで落書き
上記とリスニングによりスキマ時間を利用し、右脳にインプット
4.一人模擬筆記試験
これが天王山!
セミナーの模擬筆記試験とは別に
一人模擬筆記試験を4回実施
試験本番を想定した同じ時刻、同じ服装、同じコンビニ弁当
時間配分、骨子作成までの時間、文字を書く時間、手の疲れ具合
空腹感と満腹感等を実感
5.口頭試験
1)勉強方法
セミナーによる模擬口頭試験受講(5回)
自宅模擬口頭試験
想定問題を170問作成
技術ノート同様、ルーズリーフにまとめ、常に持ち歩く
ICレコーダ活用による業務詳細、業務経歴、想定問題のリスニング
2)試験内容
主にコンピテンシーを問う質問
(コミュニケーション、リーダーシップ、評価、マネジメント、継続研鑽、技術者倫理)
具体的な事例を挙げた回答が必要
業務経歴、業務詳細に関する質問はなし
記述問題に関する質問もなし
6.試験を振り返って合格のコツは
1)記述力、文章力の強化
一文一意、主語と述語を明確に、接続詞の活用
手書きの練習、丁寧な文字の練習
2)知識の強化
技術ノートにより知識を詰め込み、アウトプットできるように
3)論文の流れを意識
各設問毎でブツ切りにならないように
回答は後ろから骨子をまとめる
課題 ← 解決策 ← 新たなリスク
4)コミュニケーションを意識
試験官とのコミュニケーションである
設問を舐めるようにじっくり何度も読む
自分が書きたいこと、書けることではなく
設問者が訊きたいことを書く
分かりやすく、見やすく、論理的に
5)実戦経験が重要
一人模擬筆記試験は絶対必要
これをしないことは
車の運転経験なしで路上に出るようなもの以上 長々と失礼しました。
私の経験も少しでもこれから目指される方の参考になればと思い
記載されて頂きました。
本当にありがとうございました。
私も次は総合技術監理部門を目指して頑張ろうと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。 -
かさはら
初めまして、「かさはら」と申します。衛生工学部門(建築物環境衛生管理ー空気調和)の技術士を目指して勉強方法を模索している最中の者です。
セミナーの対策書といろいろな冊子を読みながら「どう取り組みべきなの」格闘してはや2ヶ月です。
拝見させて頂きました勉強法を自分なりに取りまとめチャレンジしたと思います。 -
あかとら
初めまして、衛生工学部門(建築物環境衛生管理)の技術士を目指して勉強中の者です。
去年から拝見させて頂き勉強方法について、とても参考にさせていただいております。
おかげさまで、本年度やっと記述試験合格の通知が届きました。
大変感謝しております。
取り急ぎお礼と思いコメントさせていただきました。
12月初めの口頭試験まで時間がありませんが、
しっかり対策をとり、このチャンスをものにしたい思います。
また、追ってご報告させて頂きたいと思います。
ありがとうございました。
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令和6年度、衛生工学部門の筆記試験を通過できました。
受験を決めてからあまりの情報のなさにさまよい続けた結果、こちらのブログにたどりつきました。そこで紹介しておられた「一発合格のツボ」を読んだことで目の前の蒙さが開けました。
おかげで一直線にゴールを目指して進むことができました。ブログを続けられていること、そしてこの出会いに感謝いたします(^^)